資源循環
基本的な考え方
メニコングループの主力事業であるコンタクトレンズおよびケア用品は、使用後に廃プラスチック等が発生するため、これを削減し、適切に循環させていくことは、重要な社会的責任の一つであると認識しています。事業の特性上、これらの廃棄物は有効活用可能な資源でもあることから、持続可能な資源循環の実現及び重要課題である「地球環境の負荷低減」に向けて、他社とも協力しながら廃プラスチックの再資源化を推進しています。
プラスチックの資源循環
当社グループの廃棄物は、各国の法律・規制、メニコン環境宣言に則り、適切に管理・処分を行っています。近年、使い捨てコンタクトレンズの需要が高まり、今後も近視人口の増加に伴い使用量が更に増えると予測されます。その結果、製造・流通に使われるプラスチック量も増加するため、廃プラスチックの適切な処理が重要だと認識しています。
当社グループの製品使用後の廃プラスチックがそのまま廃棄されないよう、資源循環につながるエコシステムの構築に注力しており、その一環として、EUの「包装・包装廃棄物規則(PPWR)」への対応を戦略的に推進しています。
製品ライフサイクル全体を通じたプラスチック使用量の削減、回収・リサイクル体制の整備、バリューチェーンにおける製品情報の透明性確保に取り組むことで、循環経済への移行を加速させています。これらの活動は、規制対応にとどまらず、当社グループの持続可能な成長と社会への責任を果たすための重要な施策として位置付けています。
廃棄物総排出量と再資源化率 / 2025年度再資源化量内訳
廃棄物総排出量と再資源化率

2025年度再資源化量内訳

製造工程・商品における取り組み
シンガポール工場で生産している1DAYコンタクトレンズ「Magic」は、レンズ容器のプラスチック使用量を80%削減(当社従来品比)し、パッケージはコンタクトレンズの製造工程で使用したプラスチックを100%再利用して生産しています。更なる資源の有効活用に向け、メニコン直営店においては、2026年1月より希少金属が含まれるスマートクリーン消毒用ケースの回収を開始しました。今後も、製造工程及び商品における資源の有効活用や再利用を推進し、資源循環に向けた新たな取り組みを進めていきます。
Magicの資源循環
レンズケースの資源循環を目指したプロジェクト
使用済み使い捨てソフトコンタクトレンズケースの資源循環を目指し、2024年10月から「メニコン1Caseプロジェクト」を展開しています。本プロジェクトは、回収したプラスチック製ケースを自動車部品などの高付加価値製品へ再生するアップサイクルを実践し、限りある資源を最大限に有効活用することで、単なるリサイクルにとどまらない「より世の中の役に立つものへの再生」を実現しています。また、消費者が使用済みケースを「きれいに集める」という行動を通じて、資源の価値を理解し、循環型社会への参画意識を高めることを目的としています。
回収は、メニコングループ販売店「Miru」全店への回収ボックス設置に加え、メルスプラン加盟施設への設置も順次進めています。更に、「メニコン×東北大学 みる未来のための共創研究所」が位置する仙台市内の区役所やHOKUSHU仙台市科学館にも回収ボックスを設置し、自治体との実証事業を通じて、地域社会における環境配慮行動の定着を積極的に推進しています。
サプライヤー企業にも本プロジェクトに賛同いただき、2026年3月末時点で回収拠点は991拠点となっています。今後は各種学校や新たな回収拠点の拡充を進めるとともに、消費者の行動変容を促す啓発活動を強化し、資源循環型社会の実現に貢献していきます。
希少貴金属の資源循環
スマートクリーン消毒用ケースに使用されている白金は、過酸化水素の触媒を担う希少貴金属です。資源の枯渇リスクに対応するため、2026年1月よりメニコン直営店での回収を開始しました。回収したケースから白金をケミカルリサイクルで抽出し、新たなスマートクリーン消毒用ケースの製造に活用する「水平リサイクル」の実現を目指しています。今後、回収場所を順次拡大し、循環型ビジネスモデルの構築を推進していきます。
白金の水平リサイクルフロー

プラスチックのサーキュラーエコノミー実現に寄与
コンタクトレンズ市場において、使い捨てコンタクトレンズの構成比率が年々拡大し、使用されるプラスチックの量が増加しています。ソフトコンタクトレンズのプラスチック容器に使われる原料は、医療機器として厳しいチェックを受けた、純度の高い原料です。製造に伴う熱・光・圧力による品質劣化が極めて小さいことがわかっており、使用済みの容器を同じ容器にリサイクルする「水平リサイクル」の実現が期待されています。
2024年に東北大学と共同で開設した「メニコン×東北大学みる未来のための共創研究所」は、プラスチックの資源循環につながる研究活動を推進しています。最新技術を活用し、サーキュラーエコノミーモデルの構築を目指します。
| 共創研究所概要 | |
|---|---|
| 名称 | 「メニコン×東北大学 みる未来のための共創研究所」 |
| 運営体制 |
(1) 運営総括責任者 伊藤恵利 (株式会社メニコン メニコンフューチャーデバイスラボラトリー 所長、東北大学 特任教授) (2) 運営支援責任者 岡部朋永 (東北大学 東北大学大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻 教授、グリーン未来創造機構 グリーンクロステック研究センター センター長) |
| 設置場所 | 東北大学 青葉山キャンパス ハッチェリースクエア3階 |
| 設置期間 | 2024年4月1日~2027年3月31日 |
バイオ技術による資源循環
メニコンは、環境バイオ事業として稲わら分解促進材や畜ふんの堆肥化促進材などの開発に取り組んできました。それらの技術を基盤とし、コーヒー豆かす、廃棄されるゆで卵、ワインの製造工程で出るぶどう搾りかすの有効活用など、未利用資源に新たな価値を付加した上でのさまざまな資源循環を実現しています。
