夏の暑さに負けない Eye Care[アイケア]
日差しの強さが気になるこの季節。心を配りたいのは肌だけではありません。
エアコン、汗、メイクなど、夏のシーズンに引き起こされる眼のトラブルって意外と多い。夏のオフィスが眼にどんな影響を与えるのでしょうか。目の健康を保つための常識、この機会に押さえておきませんか?
chap.1 夏のオフィスは眼にとってストレスだらけなんです!
眼のトラブルって聞くと、思い浮かぶのが眼の乾き。乾燥や環境の変化によって引き起こされ、夏本番のこの季節は思っている以上に注意をしないといけません。まず、真っ先に思い浮かぶ原因がエアコンですよね。身体にとっては快適な温度設定だったとしても、低温度、低湿度は眼にとってストレスになったりします。
乾燥したオフィスでは涙の量に影響が出たりして、コンタクトを装用しているとゴロゴロすることも。また、風が大きく影響することもあるんです。エアコンの送風口だけでなく、デスクの上においた小型ファンなど顔に直接当たる風は涙そのものを乾かしてしまう危険性があります。
そして何と言っても一番危険性をはらんでいるのが、パソコンでの作業。専門用語では“VDT作業”と呼ばれ、画面などディスプレイの一点を集中して見続ける作業のことをいいます。数時間も連続してこの作業をしていると、まばたきの回数を無意識のうちに減らしてしまい、涙が蒸発しやすくなります。夏のオフィスは、ただでさえ乾きやすい環境なのに、これではストレスを倍増させるというもの。
想像もつかないところに潜んでいる、夏のオフィスの罠。この季節のアイケアは皆さんの予想以上に大切なのです。
chap.2 ゴロゴロ、ムズムズ、見えにくい…。眼の調子がよくない原因は乾燥にあった!
ショボショボ、ゴロゴロ、ムズムズ……。身体の不調を訴える表現は数あれど、眼に関わるものほどバリエーションに富んだものはありません。その多くが、元を正していくと“乾燥”が原因だったりするんです。
そもそもコンタクトレンズは涙の上にレンズが乗っかっているという状態。この接点である涙が変調をきたすと、眼のトラブルの元になりかねません。それでは“乾燥”というものはどうやって引き起こされるのか。その正体に迫ってみましょう。
このところの研究では、涙の量よりもその質が問われはじめているのを知っていましたか?一枚のバリアのような働きをする“油層”と呼ばれる油の膜が涙の蒸発を抑え、瞳ならではのみずみずしさを保っているのです。ところがこの油膜を分泌する、まぶたの裏あたりにあるマイボーム腺という器官が詰まってしまうと、涙の中身を構成するバランスが崩れてしまいます。油層がまだらになると、急速に乾燥が進行してしまうのです。
結果、不快感だけでなく、眼とコンタクトレンズが直接触れ合うことで傷をつけてしまう原因にも。ハード、ソフトそしてディスポーザブルとレンズの種類を問わずに、乾燥から眼を守ることを心がけましょう。
chap.3 乾燥を防ぐための鉄則。手軽にできるアイケア。
ヘルシーアイを手に入れるためには乾燥が大敵!だからこそ眼をなるべく乾かさずにすむ自分でできるアイケアが気になるところ。
まず、ひとつ目がメイク。瞳の魅力をあげたいがために、マスカラ+ビューラーにポイントつけ睫毛!……気持ちはわかりますが、眼の周囲のメイクに凝ると、どうしても化粧品の油分が眼の中に入ってしまうことが。眼にとって余分な油で汚すだけでなく、コンタクトレンズそのものだって汚してしまうことにもなります。
次にまばたきのコツ。眼の場所でも、一番外気にさらされているのがちょうど黒眼の水平方向の箇所。デスクワークなどで疲れてくると無意識のうちに、きちんと眼を閉じなくなります。ですので、きちんと意識してまばたきをしましょう。水平方向も含め、涙が眼全体を覆います。力をかけずに、ゆっくり最後まで閉じきり、回数を意識することが肝心ですよ。
それでも眼が乾いてきた時の対処法。眼の周囲を人肌以上の温度で温めてみましょう。個人差はありますがマイボーム腺が温度によって温められることで、油分の分泌を促します。
Check!あなたは大丈夫!? トラブルアイ度チェック
目の乾燥の原因のポイントをまとめてみました!
つぎの項目をチェックして、あなたの眼の乾燥トラブルの危険性を見てみましょう!
- ①オフィスの中は夏でも長袖を着ていられるほど涼しい。
- ②電車の中などでは、携帯でメールをしたりゲームをしたりして画面を見つめることが多い。
- ③仕事で必ずパソコンを使う作業を2時間以上行っている。
- ④まばたきの回数が少ないほうだ。
- ⑤顔にエアコンや送風機の風が当たる。
YESがあったあなたは、目の乾燥の可能性アリ。
このコラムを読んで、目の乾燥に対する正しい知識を身につけて、快適なコンタクトライフを送りましょう!
アイケアお悩み相談室
Q.どうしても避けられない長時間のパソコン作業。どうしたらいいですか?
先ほどもお伝えしたとおり、長時間のパソコン作業は眼の乾燥にそのままつながります。実際に、パソコンやゲームなどモニタを見続ける作業はまばたきが普段と比べ1/3に落ち込んでしまうデータも。
でも、意外なほど負担を軽減できる小技があったりするんです。それが画面の位置。自分のデスクの場合、軽く目線が下がる位置に設定してみてください。ノートだろうが、デスクトップだろうがこの場合はどちらも一緒。画面の位置が低いところにあると、眼の開きが少なくなるので、結果的に涙の蒸発が少なくなり、乾燥を防ぐことができるのです。
どうしても長時間作業しなくてはいけない、という方にこそ覚えておいてもらいたい小ワザですね。