公開日:2025年5月28日
コンタクトレンズが曇る原因は?タンパク除去洗浄剤・目薬・装着薬、化粧の見直しで対策を

コンタクトレンズは涙でいつもぬれているため、基本的には曇りません。それなのにコンタクトレンズが曇ってしまう場合には、どのような原因があるのでしょうか。対処法と合わせてチェックしていきましょう。
コンタクトレンズが曇るときの原因・理由

コンタクトレンズが曇るときの代表的な原因・理由を3つ紹介します。あなたの状態に当てはまるものがないか確認してみてください。
コンタクトレンズの汚れ・キズ
コンタクトレンズをつけてすぐに曇るときは、コンタクトレンズの汚れ・キズが原因だと考えられます。
1DAYタイプ以外のコンタクトレンズは、ケアが不十分だと、涙液中のタンパク質や脂質、マスカラやアイライナーのような化粧品などの汚れが付着・蓄積して曇りにつながる場合があります。
また、ハードコンタクトレンズの場合は肉眼では確認できないキズがついて曇っている場合もあります。
コンタクトレンズ表面の乾燥
コンタクトレンズをつけている最中に曇ってくるときは、コンタクトレンズ表面の乾燥が原因だと考えられます。コンタクトレンズ表面の乾燥によって、涙が均一にのりにくくなり、光学性が低下したために曇って見えるわけです。エアコンの効いた部屋や風が強い場所では、コンタクトレンズが乾いて、急に曇りを感じる・かすんで見えにくくなる場合があります。
またパソコンやスマホなどのモニターを集中して見続ける作業にも要注意です。これらの作業を数時間も続けていると、まばたきが減って涙が蒸発しやすくなり、コンタクトレンズ表面の乾燥につながっている場合があります。
目や涙に異常がある場合
目に異常があって、コンタクトレンズをつけると曇りを感じる場合もあります。コンタクトレンズは涙によって目の中で安定し、正常な機能が保たれています。そのため、涙が体質的に少ない、もしくは体調変化で量が減っていると、涙の循環がスムーズに行えずレンズに汚れがつきやすくなり、曇りにつながる可能性があるのです。涙に含まれるタンパク質や脂質などがコンタクトレンズについて、曇りの原因になる場合もあります。気になる症状がある場合は早めに眼科医に相談しましょう。
コンタクトレンズに化粧品の汚れがつくと取れにくい

コンタクトレンズにつく汚れの中でも、化粧品による汚れには要注意です。化粧品のような油性のものはタンパク除去剤では取り除けないため、指定された洗浄液でこすり洗いをする必要があります。頑固な汚れの場合、コンタクトレンズの交換が必要な場合もあります。
また、化粧品の中でも、アイライナーやマスカラなど目の近くに使うものには特に注意しましょう。汚れとしてコンタクトレンズにつくのはもちろん、アイライナーをまつ毛よりも内側のまぶたまで引くことで「マイボーム腺」(まぶたの縁にあり、涙の蒸発を防ぐための油膜を分泌している器官)に悪影響があり、涙液が不安定になる可能性があります。
マスカラの繊維やラメはコンタクトレンズだけでなく角膜をキズつけてしまう可能性もあるため、まつ毛の根本まではつけないようにしましょう。
コンタクトレンズが曇るときの対策

つづいてコンタクトレンズの曇りの対策方法を紹介します。
眼科に相談する
以下にいくつかの対策を記載しますが、曇りが改善されない場合は、眼科を受診することをおすすめします。コンタクトレンズや目の状態は日々変化しています。曇りを感じたときはもちろん、定期的に眼科を受診してコンタクトレンズや目の状態をチェックしてもらうようにしましょう。
洗い直す
1DAYタイプ以外のコンタクトレンズは、一度はずして洗浄液で洗い直してみましょう。汚れが落ちて曇りがなくなる可能性が考えられます。事前に手を洗うことも重要です。石けんをつけて丁寧に手を洗い、きれいなタオルなどでよく拭いてから、コンタクトレンズのつけはずしとケアをしてください。手にハンドクリームなどがついている場合はしっかり落としましょう。
日々のケアに、タンパク質汚れを落とす専用のケア用品をとり入れるのもおすすめです。普段ご使用のケア用品の種類によって使用できるものが異なるため、対応商品をよくご確認の上、取り入れてみてください。
コンタクトレンズを交換する
汚れ・キズがある場合は、新しいコンタクトレンズに交換するだけで曇りが改善されると考えられます。2WEEKや1ヵ月交換タイプをお使いでケアが苦手な方はもちろん、体質的にコンタクトレンズに汚れがつきやすい方は、1DAYタイプに切り替えるのもいいかもしれません。1回ごとの交換で清潔に使えます。
交換日より前に新しいコンタクトレンズに交換したり、1DAYタイプに切り替えたりすることに、費用面での不安を感じる方もいるかもしれません。サブスクのように月々の定額制で利用できる「メルスプラン」は、追加費用なしでサポートが受けられるため、気軽に新しいコンタクトレンズに交換できます。また月額制なので料金もわかりやすく、安心して1DAYタイプのコンタクトレンズに切り替え可能です。
※眼科医の定期的な処方と別途入会金が必要となります
※コンタクトレンズの種類により月額費用が変更となる場合があります
※眼科医の判断と、メルスプラン加盟施設へのご来店が必要です。
目薬や装着薬を使う
乾燥によるコンタクトレンズの曇りは、目薬をさせば緩和する可能性があります。ただ目薬の中には、コンタクトレンズをつけているときに点眼できないものもあります。眼科医・薬剤師・登録販売者などに相談した後、使用説明書に従いながら正しく使用するようにしましょう。
また、装着薬によってコンタクトレンズの乾燥を防ぐのもいいでしょう。コンタクトレンズをつける前に装着薬「メニコンフィット」を使用すると、つけ心地がよくなるのはもちろん、コンタクトレンズのうるおいがキープできます。さらに化粧品(マスカラ)の付着抑制も期待できます。
※装用感、うるおい感、汚れの付き方には個人差があります。

なおコンタクトレンズをつけたまま使える目薬であれば、装着薬との併用も可能です。ただし目薬をさすのは、装着薬を使ってコンタクトレンズをつけて10〜15分ほど時間をおいてからにしましょう。そのほか、使用説明書に従って正しく使うようにしましょう。
化粧前にコンタクトレンズをつける、メイク落としははずした後
化粧品がつかないように、「コンタクトレンズファースト」でつけはずしをするのも重要です。化粧をする前にコンタクトレンズをつけて、手についた汚れがコンタクトレンズに移るのを防ぎましょう。
コンタクトレンズをはずすのも、メイクを落とす前にしてください。メイク落としに使うクレンジング剤がつくと、コンタクトレンズが変質する可能性があります。
まとめ
コンタクトレンズが曇るときは、コンタクトレンズの汚れ・キズ・乾燥、目や涙の異常などさまざまな原因が考えられます。曇りを感じているときだけでなく、感じていないときも、眼科でコンタクトレンズと目の両方の状態を定期的にチェックしてもらい、曇り以外のトラブルにも備えておくことが重要です。
眼科医の指示のもと、コンタクトレンズを正しくつける・ケアすることも徹底して、快適な見え方と目の健康を保っていきましょう。