ノーベル生理学・医学賞受賞者 利根川 進先生のご逝去を悼んで
株式会社メニコンは、ノーベル生理学・医学賞受賞者であり、マサチューセッツ工科大学(以下、MIT)教授として世界の生命科学・脳科学研究を牽引された利根川進先生のご逝去の報に接し、謹んで哀悼の意を表するとともに、ご遺族ならびに関係者の皆様に心よりお悔やみ申し上げます。
利根川先生は、免疫メカニズムの解明に取り組む中で、抗体遺伝子の再構成という画期的な発見を成し遂げ、1987年、日本人として初めてノーベル生理学・医学賞を受賞されました。その後も研究分野を脳科学へと広げ、脳における学習・記憶の仕組みの解明に挑み続け、世界の生命科学の発展に計り知れない貢献をされました。
メニコンと利根川先生とのご縁は1995年に遡ります。当社は視覚機能の研究に取り組む中で、脳科学との深い関わりに着目し、利根川先生を総合研究所に招聘し、創業者田中恭一との対談並びに研究員向け講演「独創精神が開く科学と技術の新しい世界」を行っていただきました。また、MITにおいて利根川先生が創設・所長を務められた「Center for Learning and Memory(学習・記憶センター)」の研究活動に深く共感し、同センターにおける神経科学研究の発展を支援するため、250万米ドルを寄附し、メニコン教授職「Menicon Professorship in Neuroscience」を設立いたしました。この教授職は世界最高水準の研究者の招聘・育成を目的として設けられたものであり、今日に至るまでMITにおける脳科学研究の発展を支える重要な基盤となっています。
このご縁を通じ、当社は利根川先生から長年にわたり温かいご指導と数々の示唆を賜りました。先生は常に学問の可能性を信じ、既存の枠組みにとらわれない挑戦を続けられ、その卓越した知見と未来を見据えた洞察は、研究開発を企業活動の根幹とする当社にとっても大きな励みとなってまいりました。
メニコンは創業以来、「創造・独創・挑戦」の精神のもと、人々の「見る」を支える技術革新に取り組んでまいりました。利根川先生が生涯をかけて示された科学への飽くなき探究心と、人類社会への貢献という崇高な志を胸に刻み、今後も研究開発を通じて社会に貢献してまいります。
利根川進先生の偉大なご功績に深甚なる敬意を表するとともに、心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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MIT基金設立の調印式(1996年 MIT学長公邸にて)
左から利根川進先生、チャールズ・M・ベスト学長(当時)、創業者 故・田中恭一
