コンタクトレンズ2024年12月13日

正しく、安全に - データでみるカラコンユーザーの実態

前回は「カラーコンタクトレンズ処方のポイント」についてご紹介いたしました。
今回はユーザーの視点にたって、カラーコンタクトレンズ(以下、カラコン)について考えていきたいと思います。

カラコンユーザーが重視するポイント

カラコンを購入する際に重視する点について、実際のユーザーに伺ってみました。

グラフに示した通り、第1位「気に入った色がある」40%、第2位「装用感のよさ」36%、そして第3位が「安全性の高さ」28%といった結果でした(2021年 メニコン調べ/複数回答あり)。

高度管理医療機器であるカラコンですが、「気に入った色がある」という点が最も重視されていることが分かります。

ご本人が好まれるデザインであることも大切ですが、大前提として、そのカラコンがその患者さまに適しているかを処方者側が適切に見極めることが重要です。

カラコンユーザーの失敗体験

カラコンを使用している方に、失敗体験について伺ってみました。

第1位「つけ心地が悪かった」が43%と最も高く、第2位「思っていたデザインではなかった」41%、第3位が「見え方が悪かった」12%と続き、「つけ心地が悪かった」「思っていたデザイン・色ではなかった」という回答が大半を占めました(2021年 メニコン調べ/複数回答あり)。

もしかすると、この中には実際のレンズを試さずに購入した方がいらっしゃるかもしれません。

言うまでもなく、眼科を受診して目の状態を医師が確認した上で、実際のコンタクトレンズを装用し、選択いただくことが失敗しないカラコン選びにつながります。

カラコンユーザーの眼科受診率

2021年の1年間におけるカラコンユーザーの眼科受診率は51%でした。

度なしレンズ使用者に限ると29.4%とさらに低下し、メーカーとしても眼科受診を促せるよう、より一層安全啓発に取り組みたいと思える結果となりました(2021年 メニコン調べ)。

カラコンを希望される方や使用されている方が眼科を受診されるということは、コンタクトレンズの正しい知識や使い方を直接伝えることができる貴重な機会でもあります。

診察の際にはカラコンユーザーの気持ちに寄り添い、共感の上でそれぞれのユーザーに合ったレンズ選びや使い方についてアドバイスいただくとよいでしょう。

カラコンは、適切に使用すれば必ずしも通常レンズよりリスクが高いわけではなく、いまでは乱視用や遠近両用のカラコンも存在し、幅広い世代のニーズに対応できるよう、バリエーションも豊かになりました。

そのような製品情報にも目を向けていただき、適切なカラコンを処方することで、ユーザーお一人おひとりが健やかに自分らしく過ごせるお手伝いができるといいですね。

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