商品概要

承認概要
一般的名称
角膜矯正用コンタクトレンズ
承認番号
22100BZX00551A02
レンズの仕様
素材
- ケイ素含有メタクリレート系化合物
- フッ素含有メタクリレート系化合物
- アルキルメタリレート系化合物
- MAA
レンズカラー
右:バイオレット 左:ブルー
酸素透過係数
104×10-11(cm2/sec)・(mLO2/(mL×mmHg)) ※ISO電極法
製作範囲※適用範囲の場合
ベースカーブ(B.C.)
7.58〜9.57mm
直径(Dia.)
10.0〜11.0mm
ターゲットパワー(T.P.)
-1.00〜-4.00D
フラットK(F.K.)
40.00〜46.25D
- ※角膜乱視が強めの方(1.50D以上)には「CAデザイン」も用意があります。
- ※適用範囲外についてはお問い合わせください。
オルソケラトロジーの矯正メカニズム
オルソケラトロジーは特殊なハードコンタクトレンズを就寝時に装用し、
角膜前面を平坦化することで近視を一時的に改善させる治療方法です。
起床後、レンズをはずした後も矯正された角膜形状が一定時間保たれるため、
日中は裸眼で過ごすことができます。

装用前(近視の状態)
目は入ってきた光を角膜と水晶体で屈折させて、網膜上で焦点を合わせることにより像として捉えます。
近視の場合は、この焦点が網膜より手前で結ばれるために像がぼやけて見えます。

装用中
レンズを就寝時に装用することで、角膜前面の形状が平坦化し、焦点が網膜上で結ばれて近視が矯正されます。

装用後(裸眼時)
レンズによって平坦化された角膜前面は、レンズをはずしても一定時間形状を保つため、日中は十分な裸眼視力が維持されます。
レンズデザイン
「メニコンオルソK」にはF.K.値(角膜弱主経線)を基準に設計開発された
レンズデザインが採用されています。
4つのゾーンに分かれた多段カーブの設計となっており、
中央部分が周辺部分よりもフラットにデザインされているのが特徴です。

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ベースカーブ(B.C.)
ターゲットパワー(目標矯正値)に合わせて角膜上皮層を押さえ、平坦化する役割があります。この部分の涙液層は薄く、フルオレセインパターンは暗い色調で確認できます。
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リバースカーブ(R.C.)
ベースカーブとアライメントカーブをつなぎ、レンズを適切な位置にフィットさせる役割があります。ベースカーブによって押さえられた角膜上皮細胞がこの部分に移動し、凹レンズを形成します。涙液がプールするため、フルオレセインパターンは黄緑色のリング状に観察されます。
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アライメントカーブ(A.C.)
十分な屈折矯正効果を得るために、レンズのセンタリングを保持する重要な役割があります。角膜上でレンズを支える部分であり、フルオレセインパターンは暗い色調で確認できます。
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ペリフェラルカーブ(P.C.)
涙液交換を促進し、角膜へのレンズ固着を防止する役割があります。また、レンズの取りはずしを容易にする働きがあります。レンズクリアランスがあるため、フルオレセインパターンは黄緑色に発色します。
商品の特長
レンズカスタムによる精密な処方が可能
「メニコンオルソK」はカスタムメイドのため、レンズパラメーターの詳細な設定が可能です。
十分な屈折矯正効果を得るためにはフィッティングが重要ですが、「メニコンオルソK」は基本的にアライメントカーブをスティープ、または、フラットに変更することで調整を行います。
A.C.変更によるサグ高の変化を表した例



角膜乱視が強い方向けの「CAデザイン」

角膜乱視が強め(1.50D以上)の方には「CAデザイン」での処方が可能です。
角膜上でレンズを支えるアライメントカーブだけ非球面形状になっているのが特徴で、角膜乱視があっても良好なフィッティングが得られるように設計されています。
※「CAデザイン」には乱視を矯正する効果はありません。
処方手順
同意説明
取扱説明書などを用いて必要な説明を実施し、担当眼科専門医と患者(未成年の場合は保護者と患者本人)が使用承諾書に署名を行います。
適応検査
問診や各種データ測定(屈折値や角膜形状など)を行い、
メニコンオルソKの適応を慎重に判断します。
試験装用
適応検査の測定データをもとにトライアルレンズの規格を選択し、試験装用を行います。
フィッティングの確認を行うとともに、短時間(1時間程度)装用時の視力矯正効果や患者の装用感の確認も行います。

レンズの注文
試験装用の結果を踏まえてレンズを注文し、治療用レンズの規格を決定します。
取扱指導
治療開始にあたって、レンズの取扱方法、装用サイクル、定期検査などに関して説明を行います。
定期検査
定められたスケジュールに従って定期検査を実施します。
治療開始直後は数日から数週間ごと、その後は3ヵ月ごとに定期検査を行います。
レンズケア
オルソケラトロジーレンズは複雑な内面形状をしているため、カーブの境目などに汚れが付着しやすくなっています。
角膜障害や感染症などの発生を未然に防ぐためにも、毎日のレンズケアを正しく行うことが重要です。

O2ケア アミノソラ(酵素洗浄保存液)
こすり洗いでたんぱく汚れと脂質汚れを除去します。
抗菌成分も配合しており、保存液やレンズケースの中を清潔に保ちます。

プロージェント(たんぱく洗浄液)
洗浄液による毎日のこすり洗いに加えて、プロージェントによる強力たんぱく除去を2週間に1回行います。

メニコンフィット(コンタクトレンズ装着薬)
レンズ装着時のゴロゴロ感を緩和し、快適な装用をサポートします。
- 指定医薬部外品
- 販売名:メニコンフィット

メニコンオルソKケアキット
各種洗浄液やレンズケース、スポイトなど、必要な道具をセットにした「ケアキット」を治療開始時に提供しています。
導入の流れ
日本コンタクトレンズ学会の「オルソケラトロジーガイドライン」に基づき、
「メニコンオルソK」の取り扱いは眼科専門医に限定させていただいております。
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STEP01
製品のご案内
「メニコンオルソK」の特徴、効果や安全性、導入の流れ、販売方法について説明させていただきます。
講習会受講
「ガイドライン」に基づき、2種類の講習会を受講していただきます。
- 日本眼科学会指定のオルソケラトロジー講習会
- メーカー講習会
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STEP02
取扱施設登録
取引条件をご確認いただき、商品取引契約を締結させていただきます。
OPTION
スタッフ様向け説明会・トレーニング
ご要望に応じ、実際のレンズを用いての処方、装脱着方法や、レンズのご注文方法など治療開始時に役立つ、スタッフ様向けの説明会・トレーニングを実施いたします。
治療開始
フォローアップ
治療を開始してからも定期的に訪問し、処方のご相談などに応じます。オルソケラトロジーに関する情報を適宜お届けし、必要に応じてスタッフ様のトレーニングを実施いたします。