VOLUNTEER's INTERVIEW

ボランティアへのインタビュー

メニコンカップ2018 ボランティア
臨床研究部

坂田 博行さん

目の輝き、変わる

「2006年から、ほぼ毎回参加しています。この年、会社のサッカー部に入ったのがきっかけでした」と、ボランティア活動をはじめた経緯を語りはじめた坂田さん。小学生の時にサッカーと出会い魅了され、進んだ中学校にサッカー部がなかったことから遠ざかっていたが、「社会人になってまた、やってみようかな」と入部した。対外試合を中心とした月2回の活動に加えて、メニコンカップのボランティア参加を重要な活動のひとつに据えるサッカー部には、遠方の事業所から泊りがけで参加する部員もいて、近年70―80人が集まる同社ボランティアスタッフの中核となっている。

 対抗戦が行なわれる同日午前中に開催される「名古屋グランパスジュニアサッカースクール」では、受付にはじまりボール拾いなど裏方に徹しながら、残暑厳しいピッチに年代別の6グループに別かれた参加者の動きに目を配る。

 「前園(真聖)さん、中西哲生さんなど、講師の指導法を間近に見られることも勉強になりますね。声の掛け方が上手だな、と思います。自分のプレーを見てほしいと、子どもたちの目の輝きや動きが顕著に変わるのが分かるんです」

 スクールの業務を終えると、対抗戦のピッチ脇に救護班として待機。間近でプレーした選手たちのその後の動向は、やはり気にかかる。

 「ロシアワールドカップ・ベルギー戦での原口元気選手のゴールには胸が熱くなりました。2011年大会でMVPになった井手口(陽介)選手には、次世代の日本代表を担ってほしいですね」

適切な視力矯正を

坂田さんは現在、「スポーツビジョン」の基礎的研究を本業としている。「スポーツビジョン」とは、スポーツをするうえで必要な視機能の総称で、①静止視力(一般的な視力)、②まっすぐ向かってくる目標を見るときの動体視力、③横に移動する目標を見るときの動体視力、④コントラスト感度、⑤眼球運動、⑥深視力、⑦瞬間視、⑧眼と手の協応動作、の8つの能力に区分される。

「文献では、この8つの能力を測定すると、競技レベルが高い選手ほどハイスコアが出るという傾向が確認されています。また、静止視力とコントラスト感度以外は、トレーニングによって能力を高められることもわかっています」

サッカーでは距離感を感じとる「深視力」が特に重要ではないかといわれているが、これらの機能を十分に発揮するためには、静止視力の矯正が欠かせないという。

「サッカーに限らず、スポーツに取り組む小・中学生の保護者の方には、お子さんの静止視力を気にかけていただきたいですね。近年の義務教育現場では、視力検査の結果を数値では示さないことになっています。熱心に練習しているのに、あるいはセンスがあると思われているのに、なかなか結果が伴わない理由として、もしかしたら、よく見えていないという可能性があります。数値を知らない本人は、矯正前の視力が当たり前になっているので、自分から気付くことが難しいのです。コンタクトレンズなどで視力を矯正することによって、『スポーツビジョン』全体が大幅に向上することがあります」

研究の今後について「当社は『見る』ことに携わる会社で、コンタクトレンズの製造・販売を主力事業としていますが、それとは異なる観点から、『スポーツビジョン』の研究に携わっています。それぞれの機能のさらなる分析や、データの収集、効率的に機能をあげるトレーニング方法や製品の開発など、今後の会社の事業展開につながるように、研究を深めていきたい」と話してくれた坂田さん。最後に大会ボランティアへの思いを訊ねた。

「毎年参加するなかで、反省点などをスタッフで話し合いながら、役割分担を工夫してきました。自分たちの働きが、大会を陰ながら支えて成功につながっている、という誇りをもって今回も参加します」。今年の会場でも坂田さんの笑顔に出会えそうだ。

※本インタビュー記事は、月刊グラン9月号掲載のものを転載しております